壁ノ花団『フォーエバーヤング』公演を間近に控えた水沼健と、
現在、東京で『オトカ』稽古期間中の土田英生。

そもそもは、土田さんが「一度、壁ノ花団の稽古場に行くよ」と話していて、
しかし自身も稽古中の身であるのでかなわず……。
そんなことでお互いの稽古が終了した真夜中、二人はなんとなくPC前に集合したのでした。
チャットは久しぶりという二人。
2011年3月8日の真夜中。 多少緊張気味に丁寧語でスタート!


※わりに本文ママでお届けします。読みづらい箇所はご容赦を。。。

 
英生 の発言: (23:31:19)

今日はよろしく。


健 の発言: (23:31:24)

こちらこそ。


英生 の発言: (23:31:35)

で、フォーエバーヤングだけど……調子はどう、ですか?


健 の発言:(23:31:52)

今日は初の通し稽古、でした。


英生 の発言:(23:32:18)

で?


健 の発言:(23:32:28)

やっと見えてきた気がします。


英生 の発言: (23:32:45)

王国をつくるというモチーフがとても面白いと思ったんだけど、どんな風に展開するのか話せる範囲で教えてもらえます?


健 の発言: (23:33:10)

村人が一人で住んでいるところに


英生 の発言: (23:33:19)

はいはい。


健 の発言: (23:33:22)

王様とその妻がやってきます


英生 の発言: (23:33:26)

おお。


健 の発言: (23:33:45)

村人は村の人口を減らす仕事をしていて


英生 の発言: (23:33:52)

うん。


健 の発言: (23:34:02)

へらしすぎて一人になったんです


英生 の発言: (23:34:12)

面白いね。


健 の発言: (23:34:22)

それで王様が来て三人で暮らすことになって


健 の発言: (23:34:43)

王妃のほうが村人に人をへらす仕事を教えてもらって


英生 の発言: (23:34:56)

減らす仕事を覚えるんだ?


健 の発言: (23:35:05)

王様を減らしてふたりになって過去を語る


健 の発言: (23:35:17)

うん <減らす仕事を覚えるんだ?


健 の発言: (23:35:23)

という話。


英生 の発言: (23:35:48)

そこからまだ何か展開があるの?


健 の発言: (23:35:53)

ほとんどモノローグで展開するので情報料としてあまり複雑なものにできない。だから物語自体は非常にシンプル。

※モノローグ=心の中の独り言(⇔ダイアローグ)


英生 の発言: (23:36:56)

なるほど。モノローグで展開するのを、どんな演出でみせようと考えてるの?


健 の発言: (23:37:37)

誰かのモノローグを別の人間が語って進めていく、というやり方にしてる。


英生 の発言: (23:38:05)

うん。


健 の発言: (23:38:21)

モノローグの主体は身体を担当して、声を残りの俳優が担当するという。


健 の発言: (23:39:08)

それを流動的にして、その流れが面白くなればいいかなと思って作ってるんだけど 。


英生 の発言: (23:39:18)

ああ、なるほど。それで「フォーエバーヤング」って面白いタイトルだねえ。物語の外枠を聞いてから改めて考えると。


健 の発言: (23:40:05)

うん、まあそれは完全な思いつき。

明るい感じだし、いいかなと思って 。


英生 の発言: (23:40:26)

いや、なんかさ、過去を語るのに、フォーエバーヤングっていいなあと思って。


健 の発言: (23:40:41)

ああ、なるほど。


英生 の発言: (23:41:05)

中年に差し掛かって、そういうテーマが個人的にも心に来るけど(笑)


健 の発言: (23:41:19)

あまり明確には出してないんだけど


健 の発言: (23:41:27)

毎年春になるとその村の男がへらしたものたちが帰ってきて
村の男と話をするという構造になっていて


英生 の発言: (23:42:05)

ほうほう。


健 の発言: (23:42:18)

それでタイトルの感じが出ればな、と思ってる。


英生 の発言: (23:42:50)

でも、声と身体が別って、動きとか難しそうだね?


健 の発言: (23:42:58)

難しい。


健 の発言: (23:43:06)

というか、なかなか動かせない。


英生 の発言: (23:43:07)

何か原型はあるの? 踊りとか……


健 の発言: (23:43:21)

ないすね。


健 の発言: (23:43:26)

毎日手探り


健 の発言: (23:43:30)

あえて言えば


英生 の発言: (23:43:33)

うん。


健 の発言: (23:43:39)

ク・ナウカ の舞台


健 の発言: (23:43:52)

利賀で一緒にみたやん

※1998年利賀・新緑フェスティバル(MONOも参加)


英生 の発言: (23:44:05)

最初に聞いた時、それはまあ思い浮かべたけど。

あれってどんな風に動いてたっけ?


健 の発言: (23:44:36)

ク・ナウカはスピーカーとムーバーが完全に分かれてたよね。


英生 の発言: (23:44:38)

人形浄瑠璃みたいに。


健 の発言: (23:44:45)

うんそうそう


英生 の発言: (23:45:18)

でも、その動きには型がなくて、稽古場で作ってるんだよね? 動きは役者に考えてもらうの?


健 の発言: (23:45:46)

ある程度こちらから指定しないといかんのです 。


英生 の発言: (23:46:26)

だよねえ。手がかりがいるもんね。役者って動機づけに意味がないと最初動けないもんね?


健 の発言: (23:46:32)

ク・ナウカのように役割を明確に分担してないので曖昧なんだけど、確かに根拠はないのでこちらから指定するしかない。


健 の発言: (23:47:11)

というか、そこはわたしにとって楽しい作業。


英生 の発言: (23:47:38)

そうか。俺には想像出来ないけど、その場で劇的なものを選んでいくっていう感じなのかな?


健 の発言: (23:48:23)

そうやね。劇的なものに到達できるチャンスは少ないけど。

ただ、


英生 の発言: (23:49:06)

ただ……?


健 の発言: (23:49:13)

過去を振り返る、その話してる内容と身体の現在性とが二重性を持つという


英生 の発言: (23:49:28)

はあはあ。


健 の発言: (23:49:34)

それが成立する瞬間はとても楽しい。


英生 の発言: (23:50:26)

そっか。現在そこにある身体と、過去を語るという意味内容が矛盾する面白さ。


健 の発言: (23:50:38)

そうそう。時間がずれるというのか。
今日の通し稽古では、いくつかそれが見える瞬間があって


英生 の発言: (23:51:19)

おおおお。


健 の発言: (23:51:23)

希望が持てまして


英生 の発言: (23:51:27)

いいねえ。


健 の発言: (23:51:23)

ようやく楽しくなったところです。


健 の発言: (23:52:03)

しかしこれをお客さんが楽しいと感じるかどうかが不安。。。


英生 の発言: (23:52:16)

後はそことの格闘なのかな? 観客への見え方との。


健 の発言: (23:52:28)

まったくまったく


英生 の発言: (23:52:47)

わからないんだけど……何かもう一つ触媒がいるのかな?


健 の発言: (23:53:19)

う〜ん。観客にとっても負担の多い作品ではあると思うけど
なんとかそのあたりを乗り越えたいなと思っております。


英生 の発言: (23:54:10)

そうだね。そこを乗り越えるっていう視線があれば次が見えて来る気がするよね?


健 の発言: (23:55:42)

たしかにそうやね。そう願ってます。


健 の発言: (23:55:52)

しかしながらすいませんちょっとトイレに


英生 の発言: (23:56:01)

ああ、どうぞ。


一分後。 ようをたしてきたらしい。


健 の発言: (23:57:08)

おまたせおまたせ


健 の発言: (23:57:19)

で、そのあたりツッチーはどうなんで?

※ツッチー=土田


英生 の発言: (23:57:44)

希望が見えるまであと少しという感じ。がんばってます。


……「こんなことで悩んでいる」「いやこっちはもっと…」とひとしきり。
各々、自分の反省会になり、さらには愚痴っぽくなってくるので割愛。


英生 の発言: (0:01:59)

このままじゃただの情けない会話になってしまう(笑)


健 の発言: (0:02:09)

本題に戻しますか?


英生 の発言: (0:02:12)

そうだね。


英生 の発言: (0:02:28)

いやさ、演出ってやっぱり難しいなあと。


健 の発言: (0:02:45)

演出は難しい


英生 の発言: (0:02:48)

でもみずぬーはそれが好きでしょ?

※みずぬー=水沼


健 の発言: (0:02:53)

好きですね


健 の発言: (0:02:58)

というか


英生 の発言: (0:03:03)

うん。


健 の発言: (0:03:14)

わたしは演出が先だっかたら、劇作より 。
それもあるんじゃないかな。


英生 の発言: (0:03:49)

そういうことかなあ。俺はもともとが自作をどうにかするっていうのが演出のスタンスだからさ、テキストを元に粘るってことが出来ないんだよね。シーンが作れないとすぐに書き直したいという衝動にかられちゃう。 (笑)


健 の発言: (0:04:17)

わたしは最初が松田さんの作品だったから。はじめて読んだときは「なんじゃこりゃ」と。

※松田正隆作『Jericho』(羊団公演として上演/1998年)


健 の発言: (0:04:34)

結局はこれを何とかしようという仕事が好き


英生 の発言: (0:04:40)

なるほどねえ。


健 の発言: (0:05:04)

なので、台本で粘れない(笑)


英生 の発言: (0:05:28)

じゃあ、他人の書いたものを演出したら? アルマはホントにすごかったもんね。あれはホント、名作だったなあ。

※アルマ=「アルマ即興」(E・イヨネスコ作/2004年上演)


健 の発言: (0:06:12)

いやあ、あれもぎりぎりまで全然だめだったんだけど、たまたまうまいこといったなー


英生 の発言: (0:06:23)

お互い、今は、自分の欠点と戦ってるってことで、まとめるしかないかなあ?


健 の発言: (0:06:36)

そうやね。


英生 の発言: (0:06:55)

でもね、ホント、楽しみにしてますよ。フォーエバーヤング


健 の発言: (0:07:05)

ありがとうございます。


英生 の発言: (0:07:22)

私たちもフォーエバーヤングな精神で頑張りましょう(笑)


健 の発言: (0:07:37)

まったくだね。ところで新居は進化しましたか?

※土田、年始に引っ越し。


英生 の発言: (0:07:53)

いや、だって住んでないしね。ずっと東京だし(笑)


健 の発言: (0:08:07)

はは、ごくろうさま。


英生 の発言: (0:08:17)

このまえ帰ったら退化してた。


健 の発言: (0:08:21)

はは。


再び話が脱線するので割愛。


健 の発言: (0:10:51)

じゃあ、ひとまずこんな感じで終わりますかな?
今日は忙しいところどうもありがとう。


英生 の発言: (0:10:16)

こちらこそ。


健 の発言: (0:10:31)

色々愚痴も言いあいたいところだけど。。。


英生 の発言(0:10:45)

それはまた京都でゆっくり。


編集後記:
どちらの稽古場にも伺いましたが、少しずつ進め方が違うんですね。指示の仕方もちょっと違う。
それがおもしろいなと思いました。……えと、この企画。気が向いたらまたやりたいなと思っております。

その際には、またよろしくお願いします。
まずは、それぞれの公演をご覧いただいて……!!


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